世界の鉄道<東工大EXPRESS>
☑今回の区間 インターラーケン→ラウターブルンネン
☑BOB鉄道で滝の町・ラウターブルンネンへ
BOB鉄道とは?|スイス・インターラーケンからラウターブルンネンへ
今回乗車するのはBOB鉄道。
BOB鉄道は、ベルナーオーバーラント鉄道略。インタラーケン東駅からラウターブルンネン・グリンデルワルト駅を結ぶ登山鉄道です。BOB鉄道の終着、ラウターブルンネンは、崖の上から滝が急速に流れ出る街。近頃、インスタをにぎわせているあの風景です。
BOB鉄道は、スイスの中央部、インターラーケンからアルプスに突っ込むように路線が伸びています。
本格的な登山鉄道とは違い、平地のインターラーケンと山への入り口、ラウターブルンネンを結ぶ、準・登山鉄道のような感じです。
そのため、登山鉄道という割には運賃も安く、遠景にはアルプス山脈を望むというお得な路線になっています。
インターラーケン
旅の起点は、インターラーケン。湖と湖の間の意味を形成している街であります。
インターラーケンはユングフラウ地方への入り口的な位置づけ。
BOB鉄道は30分おきに出発します。ラウターブルンネン行、グリンデルワルト行の併合運転を実施しており、高頻度な運転を実現しています。
8:34分発、ラウターブルンネン行きの列車に乗り込みます。
大蛇のごとく、BOB鉄道の列車が入線します。ローカル線とは思えない壮大編成。日本では徹底された合理化のために単行にされかねないはずです。一等車も併設されており、スイスの鉄道の財力を見せびらかしてきます。
牧草地を抜ける
朝8時30分の列車は、ラウターブルンネンを出発し大きく右折し、牧草地を貫きます。
これぞスイス、近景と遠景の両展開を存分に目に焼き付けられます。3月のスイスは平地では雪が消え果て、褐色の平野が見え始めるころですが、近景との素朴さと遠景の豊かさのアンバランスさが、これから始める暖かな季節を予感してくれるようです。
列車は山岳地帯に差し掛かります。スキー客がある程度乗車する賑やかさ以外は、朝の長閑な列車旅を演出します。
▶ 関連記事:【スイス・貧乏旅行】3月のインターラーケン滞在記
ツバイリュチーネ Zweilutschinen
Zwilutschinen駅に到着します。
https://maps.app.goo.gl/xzpR8bPeVgnWbMCy8
山岳エリアに差し掛かり、BOB鉄道の分岐駅であります。
前方がラウターブルンネン行、後方がグリンデルワルト行です。車窓左側に渓流が出現します。急峻な谷が間近に迫るため遠景には向きませんが、首を上方に捻らせて谷を拝む経験はここでしかできないでしょう。
ラックレールが敷かれています。乗り心地は変わらず、ラックレールは「眺める」乗り物です。
終着ラウターブルンネン
https://maps.app.goo.gl/xR7CLVeqTddjhz2i6
ラウターブルンネン駅に到着。山肌が雪をかぶる、明らかに「平地ではない」集落です。ラウターブルンネンの名物は、シュタウプバッハの滝。
日本のインスタを賑わす、あの、壮大な滝です。
ラウターブルンネン駅から滝は見えるはずですが、強い光線のため滝を目視できません。
シュタウプバッハ滝
ラウターブルンネン駅から徒歩でシュタウプバッハの滝へ。
ラウターブルンネン駅前のメイン街道を多々歩き、12分。滝を見渡せる場所へ。
水がない………
朝九時のラウターブルンネン。3月であることもあいまって水が存在しません。インスタのあの風景を目的にはるばる日本から来た身からすると、何とも言えない切なさが生まれてきます。
近隣の滝。凍っています。
観光案内所の職員が言うには、昼頃には水が出始めるとのこと。12時ごろに再訪します。
真昼のシュタウプバッハ
真昼のシュタウプバッハ。水が出始めます。仕切り直して、滝を再度目指します。
水が出ている。美しい。谷の中腹から光線が反対側の谷の下腹を照らしつけます。光の威力が陰陽を強烈に明確にさせます。さて、その滝の反対側には、
鉄道が山を下ります。これは、ユングフラウ方面に向かう別の鉄道路線となります。登山鉄道が山を登り下りする遠景を優雅に遠くから俯瞰できます。
教会と滝を両方眺められる場所へ。
派手に装飾がなされていない教会の塔。
スイスの建物は風景に溶け込むかの如く、落ち着いたたたずまいに建築されています。無駄な装飾を施すヨーロッパの平地の教会とは明らかに美しさの方向が違います。
まとめ
ラウターブルンネンはインターラーケンからほど近く、複雑、かつ立体的な絶景が展開されています。
インターラーケンの記事はこちらで。
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BOB鉄道に乗って壮大な景色を味わいに行きましょう。