東工大海外旅行研究所
☑マラッカバスターミナルからマラッカを観光
前回の旅行記

灼熱のマラッカ
マレー半島縦断も大詰めになってきました。
旅行記①シンガポール→ジョホールバル
旅行記②ジョホールバル観光
旅行記③ジョホールバル→マラッカ
とお伝えしてきましたが、今回はマラッカからクアラルンプールの行程です。6月のマラッカは異様な暑さで何をするのにもおっくうになる気候です。海風ですらひどい熱風で、一刻も早く退散したいところです。
深夜特急など紀行文を読み漁ると、何もしないでベッドの上でだらだら過ごす描写が多くあるように感じますが、納得できる気がします。

早くクーラー付きのタクシーに乗りたい、という動機で、予定を切り上げてクアラルンプールへ向かいます。
涼しいタクシー
マラッカの要塞跡付近でタクシーを捕まえます。タクシー料金は200円程度。マレーシアの高速バスターミナルはどこも市街地から離れており、そこがネックとなっております。マラッカも例外ではなく、オランダ広場など観光地からおよそ6kmほど離れている模様。

バスターミナルへタクシーで飛ばす道中、イオンが見えてきます。
マレーシアにはアジアで最大級のイオンが2~3つあるようで、マラッカのような地方都市にまで触手を伸ばしているようです。
日系企業も捨てがたいのです。
イオンがある付近には、道路に面した商店が点在するのみで、田舎に突如現れる日本のイオンの構図とどこか似ている気もします。
エアコンがないバスターミナル
さて、マラッカのバスターミナルに到着しました。時刻は16:30。筆者は17:30のバスに乗車予定です。週末の金曜日ということもあり、満席になる予感がしたため、チケットはマラッカに到着した時に購入しておきました。
どうせなら、17:00のバスに乗車したいところですが、完全に変更不可という制度らしく、まともに交渉に取り合ってもらえませんでした。
チケットは600円程度なので、捨てて買いなおすのも十分に可能なわけですが、こういうところでケチさを発動してしまうのが私の性分でありそのようなことは決してしません。

こんな感じで一応ガラス張りのきれいなバスターミナルとなっております。新千歳空港のごとく、円形の待合室が特徴で、中庭まで整備されております。
ただ、屋根は一部が布?のようで、かなり貧しさも感じてしまいます。モンゴルの「ゲル」のイメージです。エアコンも当然ありません。
そんなローカルバスターミナルで1時間待つのは苦痛かと思いきや、割と駅で長距離列車を待っているのに通じるところがあるのか、「旅」らしくうれしいところでもあります。

ずさんな電光掲示板
さて、マレーシアでは通常通りではありますが、発車番線は適当です。また、いつから改札が始まるのかも不明であり、常に改札の前に張り付いて、発車番線を見極めなければなりません。フランス人バックパッカーと協働してなんとか特定します。
植民地支配の影響か親和性があるのか、割と欧米人もマレー半島では見かけました。
ともかく、高速バスに乗車します。
クアラルンプールのビル群が出現
さて、クアラルンプールまでは2~2.5時間の道のりです。ジョホールバル→マラッカの道中にはトイレ休憩がありましたが、今回はないようです。
19:30ごろには日が暮れ、ちょうど同時にクアラルンプールの都市圏に突入したようです。

巨大な建物やマンションが林立し始めます。
突如現れる、そんなイメージですが、遠景に見えたビル群が恐ろしいスピードで近づいている、そんな感じです。

夕焼けに照らされて旅のフィナーレかの如くです。
現実には、フィナーレとは程遠く、クアラルンプールのバスターミナルは「郊外にある」そんな問題が潜んでおります。
TBSバスターミナル
到着したのは、クアラルンプール中央駅からおよそ南に12kmの「TBSバスターミナル」。

入国管理所のような巨大な施設に到着し、大変活気があふれております。
このBTSバスターミナルはクアラルンプール随一のバスターミナルで、
「Terminal Bersepadu Selatan at Bandar Tasik Selatan」
の略のようです。おおよその意味は、「南統合バスターミナル」。クアラルンプールから南方面のバスが集約されているようです。
アジアのバスターミナルは大都市の中央に位置していることはあまりなく、マレーシアも割と郊外に位置しております。ソウルなども同様です。
ともかく、ここから鉄道を乗り継いで、クアラルンプールの中央駅に行かなければなりません。
「BTS駅」

このバスターミナルに併設されているのが、「BTS駅」で、3路線が乗り入れております。
①KLIAトランジット (空港鉄道)
②KTMコミューター (国電)
③Rapid KL (メトロ)
大変わかりにくいのですが、クアラルンプールは複数の鉄道会社が連携してMRT、都市鉄道を構成しております。
ソウルの首都圏電鉄(国鉄、ソウル市鉄道、空港鉄道)のようなイメージです。
このうち、クアラルンプール中央駅までダイレクトで行けるのは、①と②です。
KLIAトランジット
①のKLIAトランジットは、超高速運転の空港アクセス鉄道を利用し、1駅で中央駅まで進めます。一方運賃が割高(といっても300円くらいですが…)、30分間隔の運転というデメリットも存在します。
KTMコミューター
②のKTMコミュータもダイレクトに中央駅まで進めますが、こちらは激安な割には本数が60~75分間隔、というデメリット。
いずれにせよ、どちらかに乗るのが一番早くクアラルンプール中央駅まで到達できます。
ツインタワーへ
一方、ツインタワーへ行きたいのであれば、③のRapid KL(地下鉄)で行くのがおすすめ。中央駅を経由せずに、1回乗り換えでツインタワーへ行けます。また、列車の本数も10分に一本はあるのが良い点です。
筆者は③のルートで中心部に向かいました。
現在時刻が21:30。23:00にホテルが閉まるとのことで、この旅2度目の大焦り。
途中のChan Sow Linで乗り換えると…


ツインタワーのあるエリアの駅に到着です。(KLCC直結の駅ではない)
海外旅行したての大学一年生のころだと都市圏の鉄道を乗り継ぐのに大変苦労したことを思い出しますが、いまは東京メトロかの如く乗り回せるように成長しました。
あえて一駅歩く、とか接続していないけど近そうな駅を見つけるなどなど。
ともかく、クアラルンプールに無事到着。
マレー半島がつながっていることを証明しました。