東工大海外旅行研究所
☑ミュンヘンに残る反ナチスの歴史が分かります。

映画「白バラの祈り」
2005年にドイツで公開された映画、「白バラの祈り ゾフィー・ショル 最期の祈り」というものがあります。こちらの映画は2006年に日本でも公開されました(海外では日本のみ)。ナチスに対抗した学生たちの物語で、ミュンヘン大学が舞台となっています。

Wikipediaより拝借
ミュンヘン大学の大学生、ゾフィー・ショルは、兄のハンス、友人のクリストフと共に反ナチス抵抗組織「白バラ」のメンバーとして、ナチスへの抵抗と戦争の早期終結を呼びかけるビラの作成し、郵送する活動をおこなっていた。ある日、大学構内でのビラまきを決行したゾフィーとハンスは、その場で大学の関係者に発見され、ゲシュタポに逮捕される。当初は「置いてあったビラを落としただけ」と語り、組織とは無関係のノンポリを装って早々に釈放されそうだったゾフィーだったが、すぐに証拠となる大量の切手、ビラの原稿などが押収され、兄が罪を認めたことを知る。全てを覚悟したゾフィーは容疑を認め、良心によって行動した自らの正当性を訴えることを決意する。
白バラとは、反ナチス抵抗組織のことを指します。有名なシーンに以下のようなものがあります。
1.大学の吹き抜けを見下ろす通路の手すりにビラを置いておく
(ちょうど下の写真の右側にある壁の上です)

2.翌日、手すりに手をかけると、たまたま置いてあったビラが吹き抜けに落下して散らばっていく
かなり緊迫感のあるシーンで見ごたえがあります。
映画の登場人物は、主人公のゾフィー・ショル(女学生)、その兄、そしてクリフトル・プロープストであり、彼らは事件を起こしたのち、即座に捕まり、死刑宣告を受けます。1943年2月の出来事です。
映画のシーンが残るミュンヘン大学医学部
そんなミュンヘン大学には、白バラの歴史を伝えるモニュメントや、ビラを落とした吹き抜けが残っており、実際に訪れてみました。
この映画を知ったのは、東工大の健康科学演習たる授業の教授が授業中の雑談の一環として、取り上げてくださったのがきっかけです。
ちょうど出張で訪れたミュンヘン大学で白バラのモニュメントを見たそうです。授業でそのことを教えてくださり、ずっと頭から離れず、ミュンヘンに宿泊した折に訪問してみたという次第です。
地下鉄出口から徒歩一分
というわけでミュンヘン大学の最寄駅へ向かいます。

ホテル・ゼントリンガートールというゼントリンガー門にほど近い格安宿からU-Bahnに乗り込みます。

朝6時のミュンヘンです。2月のミュンヘンは曇りや雪の日ばかりで町全体が暗いのです。
青色のU6で3駅乗車すると、「Universiat」駅に到着。こちらがミュンヘン大学の最寄駅です。


駅を出て北に100mほど進むと、噴水のある広場が出てきます。(上のグーグルマップの写真の円状になっている草木のところ)
ビラの石板
さて、噴水のある広場には反ナチスを扇動するビラが描かれている石板が確認されます。

上の画像に描かれている男性は、主人公ゾフィー・ショルとともに反ナチス運動を展開した兄、もしくは、クリフトルだと思われます。
事件のあった医学部校舎は一般開放されているようですので、中に入ってみましょう。
校舎の中へ
大学生らしき男性が試験の教室について尋ねてきました。見知らぬアジア人によく尋ねるのだと感心しましたが、部外者であり、知ったこっちゃないので、ストレンジャーと答えたのみです。白バラについて尋ねてみましたが、要領を得ない回答でした。
ここで、校舎に入ってみると、さっそく吹き抜けが登場します。

東工大の講義で見た映画に登場する風景です。
6月前の出来事ですが、何だか感動的です。教授の顔が浮かびました。

冒頭でも説明しましたが、ゾフィー兄妹らは、二階にビラを置いておき、翌日に手で誤って何か知らない紙類を落としてしまった、という設定になっております。
二階へ
その二階へ行ってみましょう。

ちょうどビラを仕掛けた吹き抜けの真上にいってみました。ここから見下ろすとかなり迫力があります。なんだか不気味でかなり怖いのですが、よくここから反ナチのビラをばらまいたものだと、感心してしまいます。

ロマネスクのような美しい丸みを帯びた建築にちょっと不気味さもあるいい風景であります。
滞在時間わずか20分でしたが、帰国前の良い観光となりました。教授にメールをして感謝の気持ちを述べたのち、空港へ向かいます。地下鉄も風情あるレトロな車両でした。
